私は無力だ。それでいいじゃないか。心底そう思えた時,何かが死んであなたは真に生き始める。

アル中詩人~手ぶらの乞食~かく語りき

アル中地獄からの生還とその言葉たち

ストレンジデイズ

世界の材料


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世界はあなたの印象で出来ている。

あなたがどんよりしてれば

どんよりした世界が表れる。

例えばあなたが「あの人は嫌いだ」としよう。

ある人にとっては

あなたの嫌いな人が好きかもしれないし

或いはそのどちらでもないかもしれない。

その人の印象は人によって様々だ。

これはつまり世界はあなたによって

色付けされているということだ。

美しいものも醜いものも

あらゆる事物があなた次第で色が変わる。

 

「あの人は嫌いだ」と言うのは

その人の嫌な部分をわざわざ切り取って

色付けしてるんだね。

その色はあなたの内面にあるから

その人の嫌な部分として浮上して来る。

あなたの内面にあるその色をそこに置かなければその人の嫌な部分というのは全く見えないはずだ。

「あの人は嫌いだ」とあなたが言うその人は

あなたの中にだけ存在する、あなたの世界の住人だ。

つまりね。

世界というのはあなたの仮の姿だよ。

海も山も川も空も嫌いな人も好きな人も。

そしてあなたの身体さえもね。

 

 

滅びた世界

 

世界というのは蜃気楼の様なものだ。

太古の昔にこの大地を闊歩した恐竜たち。

今現在その恐竜たちが居るだろうか?

ティラノザウルスやトリケラトプスを何処かで見かけたことがあるかね?

日本狼や日本カワウソもそうだが

今はもう絶滅してこの世界には存在しない。

だとしたらだね

今この世界に住む人たちはどうだろうか?

時間というのは容赦なく経過して行く。

今生存している全ての人間は恐らく200年後には誰も存在していないだろう。

この地球もやがては赤色巨星と化した太陽に

全て焼き付くされる運命にある。

そう、

あなたは既に滅亡した世界を体現しているのだ。

際の際に人は走馬灯の様にその生涯を垣間見るというが

まさに今あなたの目の前の世界がそれだ。

 

 

だからね。

夢幻の様な世界を

あなたの世界の住人を

あなたの儚いその世界を抱きしめてあげなさい。

 

その世界を抱きしめてあげられるのは

あなたしかいないのだから……

 


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ごきげんよう