私は無力だ。それでいいじゃないか。心底そう思えた時,何かが死んであなたは真に生き始める。

アル中詩人~手ぶらの乞食~かく語りき

アル中地獄からの生還とその言葉たち

あなたの身体はこの宇宙

仏陀はこの世をかげろうの如しと見よと言った

 

私たちが普段見慣れている風景

いつも通る並木道や建物たち

家に帰ればもう何年もそこにある家具

一見何も変わらないように思える。

テーブルに触れれば確かな感触があり

ずっとそこにあってじっとしているように見える。

 

しかし原子のレベルで見れば

物質というのは振動していて隙間だらけだという。

だから鋼鉄の柱でも素粒子はそこに何も無いかの如く

いとも簡単にすり抜けるそうだ。

 

世界は揺らぎ動き続けている。

つまりそれはあなたの部屋で

じっとしているように見えるテーブルも

変化の中にあるということだ。

例えばあなたがそこでじっとしていても

身体の細胞は分裂して

増殖と破壊と再生を繰り返しているのと同じように。

 

私たちの住むこの太陽系も

巨大なブラックホールの重力に引き寄せられて

円盤状に渦巻く天の川銀河の端を猛スピードで移動しているのだそうだ。

もっともそんな実感はまるでないがね。

 

しかしあなたの身体が

刻一刻と変化し続けているように

確実に何もかもが変化し続けている

この宇宙も未だに加速膨張を続けて変化の中にあり

留まる事を知らない。

 

これら全ての事柄はあなたの意識内にある。

森羅万象は意識があるが故にある。

 

そう

あなたは名前も形もない意識だ。

 

そしてこの宇宙があなたの身体だ!

 

方丈記にもあったね

“ゆく河の流れは絶えずしてしかももとの水にあらず”

とね。

 

身体はあなたではないのさ。

 

仏陀は言った。

“世の中は泡沫のごとしと見よ。

世の中はかげろうのごとしと見よ。

世の中をこのように観ずる人は、

死王もかれを見ることがない。”

(ブッダの真理のことば~ダンマパダ~中村元訳より)


f:id:teburax:20200201084626j:image


 

ごきげんよう