私は無力だ。それでいいじゃないか。心底そう思えた時,何かが死んであなたは真に生き始める。

アル中詩人~手ぶらの乞食~かく語りき

アル中地獄からの生還とその言葉たち

2020-01-01から1年間の記事一覧

手ぶらポエム「日曜日の朝に」

「日曜日の朝に」手ぶらの乞食 しんとした朝 線路沿いの小道を ひとり歩く フェンスとガードレールが水先案内人 さぁさぁこちらへ 小道にはラメ織りのカーペットが敷かれて お出掛けですかと電信柱がお出迎え やぁ諸君らおはよう って挨拶すると 空高く電線…

タイムマシンは辿り着かない

時間の消滅 時間というのは不思議なものだ。 過去→現在→未来と 一方向に向かって流れているように思える。 しかし、よくよく考えてみるとおかしな話だ。 現在起こっている現象が過ぎてみれば過去になる。 一体その過去とやらは 何処へいってしまったのだろう…

さよなら子供たち

みんな子供だった あれはまだ私が保育園の頃だ。 ある日の遠足の出来事。 みんなで山を登った。 昼食の時間になるとみんながそれぞれ持参した 弁当を広げた。 タコウインナーや卵焼き それにメロンやなんかも入ったしゃれた弁当の子もいてね、とてもにぎやか…

あなたの身体はこの宇宙

仏陀はこの世をかげろうの如しと見よと言った 私たちが普段見慣れている風景 いつも通る並木道や建物たち 家に帰ればもう何年もそこにある家具 一見何も変わらないように思える。 テーブルに触れれば確かな感触があり ずっとそこにあってじっとしているよう…

手ぶらポエム「無垢な瞳」

「無垢な瞳」手ぶらの乞食 道路沿いの脇の駐車場に バックミラーが横たわっている 彼は彼であることを知らない ただ移ろい行く景色を見ている 空の青が淡い黄や薄紫 それからほのかなピンクに染まるのを見た 燦々と輝く太陽も夕陽に滲む鮮やかなオレンジも …

儚さを引き連れて

全ては儚い 「いつか何処かで見た光景だな」 「ずっと前にもこんな経験しなかったかな」 そんなデジャブな感覚を持ったことはないかい? 今まさに体験していることを過去に経験したことがあるかの様な感覚。 これをデジャブ(既視感)と言うのだけれど 体験し…

ストレンジデイズ

世界の材料 世界はあなたの印象で出来ている。 あなたがどんよりしてれば どんよりした世界が表れる。 例えばあなたが「あの人は嫌いだ」としよう。 ある人にとっては あなたの嫌いな人が好きかもしれないし 或いはそのどちらでもないかもしれない。 その人の…

美しい絵

宇宙の在り処 あなたは不思議に思ったことはないだろうか? 「この私とは何なのか?」と。 何処から来て何処へ行くのか 気がつけばあなたはこの世界に居た。 そして死んでしまう。 なんという理不尽な話だろう。 何の為に生まれて来たのかと自問自答しても 決…

絶望の果てに

アルコール依存性の狂気 私の半生は酒と共にあったと言ってもいい。 酒は生涯の友と思っていた。 ところがね、いつの頃からか苦しみに変わった。 酒が抜けると手は震えだし 動悸息切れに襲われるようになった。 精神がやられて どんどんおかしくなって行く。…